【書評】100円のコーラを1000円で売るのに必要なものは?
タイトルの答え。それは、「付加価値」です。
ちょっと簡単すぎましたね。
しかし、この付加価値をなめてはいけません。
付加価値って本当に奥が深いです。
というわけで今回は、
シリーズ累計60万部の「100円のコーラを1000円で売る方法」という本を紹介します。
何年か前に話題になった本なので覚えている方もいるかもしれませんね。
著書紹介
永井孝尚
1984年 慶応義塾大学工学部卒業後、日本アイ・ビー・エムに入社
1991年 IBM大和研究所の製品プランナー、製品開発マネージャー
1998年 戦略マケティングマネジャー CRMソリューション、ソフトウェア事業部などの事業戦略と実施を担当
2013年 日本アイ・ビー・エム退社
同年 オフィス永井(現 ウォンツアンドバリュー)の代表就任
本書以外の著書に、
100円のコーラを1000円で売る方法2、3
そうだ、星を売ろう
戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!
これ、いったいどうやったら売れんですか?
「戦略力」が身につく方法
など
ページ数
221ページ
読了までの時間
約3時間
(※あくまで目安です)
本書の目次
- アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか?
- 「お客さんの言いなりの商品」は売れない?
- 顧客の要望に100%答えても0点
- 値引きの作法
- キシリトールガムがヒットした理由
- スキンケア商品を売り込まないエステサロン
- 商品を自社で売る必要はない
- 100円のコーラを1000円で売る方法
- なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか
- 新商品は必ず売れない
本書の内容
10個のストーリーで、綴られるマーケティングの入門書。
物語は、主人公である宮前久美が駒沢商会の商品企画部に異動してくる所から始まります。
元凄腕営業マンだった久美は、商品企画部の仕事にも自信満々だったが、同じ商品企画部の同僚の与田誠に完全否定されしまいます。
最初こそ与田に反感を抱いていた久美だが、やがて与田から本当の顧客目線とは何か?
企業が顧客に提供する価値はとは何か?について教えられ、深く考えていく事になります。
本書の感想
ストーリー形式で、書かれている為に理解しやすい内容になっています。
マーケッティングの専門用語もたまに出てきますが1つ1つ丁寧にわかりやすく説明されている為、理解しながら読んでいく事ができます。
日本では、「お客様は神様です」的な考えから未だに、脱却する事が出来ていません。
お客さんのいいなりになり価格を下げたりする事は最も安直な事であり、それに終始するばかりに過当戦争になり、結局全ての企業が、疲弊して終わる。
それでは、イノベーションを起こすどころかいい企業、いい製品を作る事などできる訳がありません。
日本の失われた20年の背景には、そういった事があったのではないでしょうか?
本当の意味での価値とは何か?
本当の意味で企業とは何をするべきなのか?
そういった事を考えるいいきっかけになります。
本書は起業を目指している方や自分の商品があるが、どの様に売れば良いのかわからないという方に特におすすめですが、この本を読めば会社員の方も「自分の勤めている会社はお客さんのいいなりなっていないか?」「本当の意味での顧客目線に立っているか?」を考えるきっかけになると思います。
こんな人におすすめ
- 起業を目指している方
- 自分の商品を持っているが、売り方が分からない方
- マーケティングの仕事に関わっているがいまいち理解できていない方
- マーケティングに興味がある方
- 自分が勤めている会社のマーケティングに興味がある方
こんな方におすすめのマーケティングの入門書です。
この本があなたの役に立てれば幸いです。